2026年11月5日、ギリシャ議会は国内初の包括的暗号資産税制度を承認し、暗号利益に対し10%のキャピタルゲイン税を課すと同時に、年間最初の500ユーロは免税とした。10月に終了した協議プロセスを経て制定された本法は、暗号スワップ、ステーキング収入、その他デジタル資産活動の取扱いも明確にした。

新暗号税法の主な特徴

本法は暗号資産の売却または処分による純利益に対し一律10%の税率を設定し、6月に検討されていた15%から引き下げられた。年間500ユーロ(約563ドル)までの利益は非課税となる。暗号間の交換は課税対象外とされ、トークンを別のトークンに交換してもキャピタルゲイン計算は発生しない。

ステーキング、貸付、企業マイニングの取扱い

ステーキング、流動性提供、貸付から得られる収益は利子として分類され、15%の税率で課税されることが財務省の協議資料で示された。個人マイニングはキャピタルゲイン税の対象外とし、企業マイニングは課税対象とする区別が設けられた。

コンプライアンス、報告義務とEU整合性

本制度は過去の暗号利益に対し12か月間の任意開示期間を設け、罰金や利息なしで過去の取引を申告できるようにする。透明性と監査手続きに関する実施指針は数週間以内に公表される見込みだ。また、本法はEUのDAC8報告規則と連動しており、暗号サービスプロバイダーはEU居住者の取引データを国内税務当局に提供する義務が2026年1月1日から発効している。

次に注目すべき点

今後は監査手続きやDAC8で求められる具体的な報告フォーマットに関する詳細ガイダンスが提供される。免税閾値と税率が国内暗号取引量に与える影響、特に多くのギリシャ投資家が海外プラットフォームを利用している点が注目される。また、15%の利子課税規則が適用されることでステーキングやDeFi参加への影響も明らかになるだろう。